デザインへの考え方

材料について~普通ブロックと塗料

2017.06.05 デザインへの考え方
今回から数回にわたり材料について書き込みたいと思います。
第一弾は、普通ブロック(CB100)についてになります。
昔からある このコンクリート色のブロックのことです。
IMG_5958
皆さんはデザイナーにプラン作製依頼して、プラン内に普通ブロックを使いますと言われると
ちょっとがっかり 気乗りがしないのではないでしょうか?
使用される部位や使い方にもよるのでしょうが、
大多数の方が 普通ブロック使用を拒否されるのではと思います。
何の特色もない普通のブロックを ごく普通に使用しようとしたら
誰もがこの意見になるでしょう。
安くて使いやすい シンプルな普通ブロックの「普通」と言う概念を逆手にとり、
何かエッセンスが加えられないか
もしもそれができたなら、逆に普通ブロックがより魅力的な商品に映らないかと
以前から 考えてきました。
安くて使いやすい分 街の中を見渡すと、店舗関係やガレージデザインなどには
普通ブロックに つや消しなどのマット調塗りつぶしペイントが施された物をよく目にします。
塗りつぶし塗装とは字のごとく、色で全てを塗りつぶす塗装になりますので、
普通ブロックの素地の模様や表情はぺったり消えてしまい、
コンクリートブロックの質感でなくプラスチックや板のようなつるんとした仕上がりになります。
この事を承知した上で、それでもブロックに着色をしたくて
sotoDesignでも何度かこの塗り潰し塗装で着色した物件が何件かあります。
確かに色はプラスできたけれど でもこの塗り潰し塗装、何かが違う、、、
なんかしっくりこない そんな思いがわずかに心に残りました。
また、見た目だけでなく性能面にも納得がいかないところもありました。
擦れなどですぐにペイントが?げてしまいます。塗り潰しペイントは普通ブロックの表面に乗って色がつくので 表面がはがれたら 色も簡単にはがれてしまいます。
これまでも この色剥がれには随分と苦労させられました。
その後、ペイントについて色々検討し 商品を試し探していくうちに
浸透性の塗装にたどり着きました。
IMG_5959
表面だけでなく浸透するタイプの塗料なので(下塗り材と上塗材別々に塗ります)、
少しぐらい擦れても色がはげてきません。
中の層まで塗料が入り込んでいるので、表面に傷がついても
色がついていないベースは見えてきません。
それと手触り等もツヤツヤした感じになるので水弾きが良く
雨水等の塗色への保護効果もあるそうです。
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浸透性タイプの塗料の最大の利点は、塗りつぶしと違い 素材の質感を活かせる事です
(デザイナーにとって これはすごく大事です)
塗色後、すごく自然な色合いで 塗った!という いやらしさ?がありません。
何度も塗ると色が深くなるので お好みの濃さである程度調整します。
また 普通のベタ塗り塗装より ちょっと高級感があるようにも思います。
一般的な材料(普通ブロックCB100)でも使い方(方法)に一手間かけるだけで、
十分魅力的になり得るのですね。
そうそう この浸透性塗料を塗った施工コストはザラザラ模様の入った化粧ブロックを使うよりも
コストが安くなります。
見栄えも良くなりコスト面も有利になる、素材として使うべきですよね。
浸透性の塗料という新しい素材で よりデザインが自由になります。
sotoDesignは 材料選びも追求をし続け デザインにプラス
ますます面白い美しい外構をデザイン設計していこうと思っています。

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